つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

ビーチパーティ2005

 熱くてまぶしい。空もビーチも光にあふれ、どこに向けてもカメラは逆光。職場の同僚の娘さんが、職場の女性はちゃんと名前で覚えているのに僕は「カメラのおじさん」。それを聞いた母親が娘を叱責。「そんな言い方しちゃだめ!オタクっぽいでしょ!」
 波間を漂っていると、「女の子はかよわいんだからね」と言われつつ昆布でぼこぼこに殴られている後輩の姿が目に入る。素肌に海草は結構痛い。細かい傷がいっぱいできる。そして周囲は全部塩水。
 熱い。砂の上を裸足で歩くのも難しい。風も乾いていて強い。そんな中、テントで幸せそうに眠っている後輩。ビーチバレーで盛り上がる人たち。生まれて初めて海に入り、波に翻弄されて半泣きになる同僚。水中で化粧の崩れを気にするマネージャー。
 チーム対抗リレーもビーチフラッグも盛り上がる。飲めない酒もおいしい。あらゆるところを走って飛びつつ写真を撮る。笑いが絶えない。
 サーフボードや自転車を賞品にした大抽選会がクライマックスを迎える頃。ふと気がつくと砂が冷めている。空の光が遠ざかっていく。マネージャーに頼まれて空の写真を撮った。
 同僚の娘さんが、別れるのがかなしくて泣いている。大人なら楽しかったねと言って笑いあえるのに。大人は生きるのが楽すぎて、なんだか申し訳ない気持ちになる。ばいばい。