つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

「冬休みみたいなもんですが」

 東京大学に行く。本日は雨が降っていて最高気温は6度。聖橋の上でバスを待つ。御茶ノ水まで歩く間に指の感覚はなくなっている。いや、正確には感覚が1つだけになっているというのが良いのか。じんじんってうまい効果音だよなあ、確かにそのまんまだなあ、と思う。小銭を用意できない。
 たくさんいた客はみんな「東大病院前」で降り、1人だけ「東大構内」で降りる。でも目的の生協店舗は、事前にホームページで開店時間を調べていったにもかかわらず閉まっていた。大正建築のドームの下で立ち尽くす僕の横を声高にカップルが通り過ぎていく。独特のイントネーション。雨は止まない。図書館にも寄っていこうと思っていたけれど、力なく根津の方へ降りていくことにする。
 旧居に寄って、なぜか転送がされてなかった郵便物を受け取り、合宿のお土産ももらい、代わりに鍵を返す。元同居人は昨日卒論の発表会が終わり、今日から短い春休みだと言った。今日が春分の日であることも教えてくれた。だから生協も閉まっているんですよ、と。こんなに使えない祝日は初めてだよ、と呟く僕。