つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

一次会

 部署長はいつも朝早く来ている。僕が彼より早く会社に来たことは一回しかない。始業時刻の2時間前。そんな時間に空調が入っているわけもなく、夏場は腕まくりをしながら仕事をしていた。おっさんだなあと思う。
 今日はそんな部署長の送別会。いろんな事業所から60名近くの人が集まった。隣のビルの人もいれば新宿の人たちもおり、昨日一緒に飲んだ辞めたはずの人もいる。僕の席は端っこ。僕の向かいに座っている人が隣に来た。そういえばなぜか彼女と三日連続で飲んでいることになる。
 大規模で楽しい飲み会。僕も口が滑る。たぶん死ぬほど後悔する。
 企業ビルの中の居酒屋にそんなに長居できるわけもない。部署長が挨拶をする。尊敬しているのかしていないのかひたすらわめく人もいれば、「あの野郎…」と言いつつ涙ぐむ人もいる。