つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

そして飲みに行くと

 業務に追われた割には早く終わる。時間通りに居酒屋に着くと、僕ともう一人の同期しかいない。待っても全然人が集まらないので先に入っておしゃべり。
 今度結婚する彼女は彼女で部署内での異動を迫られているという。現場レベルでは異動しなくても問題ないというコンセンサスが取れているはずなのに。圧力は存在し、出所は不明らしい。会社って怖いね、という話を一しきり。溜息。
 しばらくすると僕が引き継ぎを受けているマニュアルの作成者がやってきた。彼女はケミカルブラザーズの新譜を貸してくれた上に、ビールが嫌いな人が誰かをついに覚えていた。おまけに彼氏はユニクロのコマーシャルに出演したという。明太子焼きうどんがおいしい。
 人がたくさん集まっていろんな話。雇用形態についての話なんかを聞く。正社員は恵まれていて、新卒入社は恵まれていて、そうでなければそうでない。新卒正社員の僕は耳が痛い。僕が責められているわけではない。それに、どうせどこでもそうなのだ。でもそういえば僕は、生まれてから一度も恵まれた立場から降りたことがない。
 店を出て、喉が外気に触れた瞬間激しい咳。僕はどこに行くのか。