つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

介護入門

 実家で本を買い、そのまま置いていく。その一つは「やさしくしないで!」(ISBN:4812460107)。昨日読んだ。かなしくなった。文藝春秋も読んだ。狙いは今回の芥川賞。しかしまず選評が面白すぎてはまる。石原慎太郎の毒舌。他の審査員の拒否反応に驚く山田詠美。朗らかな池澤夏樹。受賞作でもないのに話題沸騰の「好き好き大好き超愛してる。」。栗原有起もよく話題に上っていた。で、結局何で受賞作が「介護入門」なんだ?
 でも最近芥川賞受賞作が好きであることが多いのだった。何だかんだ言って一番とんがっている賞だと思う。とんがっていることがいいか悪いかというと、良くはないんじゃないかなとは思いますが……。でも住み分けってあるよね。多様性多様性。
 で、「介護入門」。親戚がむかつくとか調子に乗った日本語語りがむかつくとかがさっと書かれていてよいと思った。むかつくことをちゃんと書ける人を見るといいなと思う。ちなみにその筆頭は柳美里と下田治美なわけですが。うん。まあ個人的にはやりすぎもちょっと。
 朋輩と書いてニガーと読むことについて選評で激論が繰り広げられていたが、まあ好みの問題でいいんじゃんと思った。選考委員はそうもいかないんでしょうけれど。