つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

九月病

 僕は僕に対していつも言いたいことがある。言わないのは聞き流されることを知っているから。
 日曜日に「どうにかなる日々」の2巻を買ってから1編ずつ読み進めている。好きな本は疲れるから少しずつしか読めない。単にものすごく好きなわけではないからかもしれない。自分が抱ける好きの上限は下がっているのかもしれない。
 自分に都合のよくない幻想を抱くことができる人がもしいるのならそれは気の毒なことだ、と以前ハラさんのページを見ながら思った。しかし他人のどんな幻想であろうと見ていられるのは僕がすけべな男の子だからなのだろうと思う。僕に嫌悪感があったとしても僕には決して見えない。だから自分の性別にはいつも感謝している。公人としては。
 で。買った時点で好きになることは予測していたであろうに、一気に九月病を読んでしまう。知らなかった人の本はこれだから。ああ。
 「本当は今罪悪感で死にそうだったでしょ」。「こいつのこういうところはあの時まで本当にただひたすら苦手だった」。同じものを見て違う幻想を抱いてしまうこともあれば違う幻想を抱きながら同じものを見ることもできる。当たり前だ。同じことを言っている。喉がいたい。明日は病院だ。