つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

点した火も消えそうな空

 今日は仕事が少なくて暇。午後はシュレッダーをして過ごす。台風も近づいている。退社命令が出ないかな、と思っていたら、夕方になってようやく発令された。退社時限は17:30。それは定時ですね。言われなくても帰ります。
 雨は降っていない。風も強くない。でも空は赤く、大気にエネルギーが満ちている。一度風が吹き始めたら転がるように嵐になりそうな、この生ぬるい空気がとてもいとおしい。
 飲み会もつぶれたので、とりあえず風呂に入ってみた。風雨は強くなりだしたようだけれど、窓の無い浴室の中では音もしなければ振動も伝わってこない。とても静かだ。
 湯船に体を浸していたら、皮が本格的に剥けはじめた。こすればこするほど皮が剥がれ落ちていく。ダシを取ったあとのカツオ節のような物体が浴槽を埋め尽くす。僕の皮膚はカツオの叩き色。
 浴槽では埒が明かないのでシャワーを浴びながら皮を剥がす。剥がしても剥がしても、少しずつ範囲を広げながらぴりぴりと剥がれていく皮。気がつけば3時間が経っている。浴室から出て体を拭く。乾燥したとたん、全身の皮が収縮して引きつる。あああ。