つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

二次会は回転するダイニングで

 10年くらい上の先輩も来ていて、昔の話を聞かせてもらった。体育教官が、準備体操のときふらついた生徒を殴りながら体育館を一周したら、それだけで1時間終わってしまった話。寮の廊下をスケボーで走っていたら寮監に捕まり、たまたま通りすがっただけの生徒もなぜか廊下に座らされて殴られた話。数学の授業中に居眠りをしていたら「お前らみたいなのがいたから日本は戦争に負けたんだ」と怒鳴られた話。気が狂っている。
 体育教官は「時代は体育科を必要としていないのか!」と嘆く日々を送っているらしい。まあ必要ないんじゃないでしょうか。21世紀だし。通報されますよ。
 恩師に「なんで一教師をずっとやっていたんですか」と聞いた先輩がいた。それは僕もずっと聞きたかったこと。恩師は東京大学卒。なんとなく理由はわかっていたけれど、恩師の口から聞いてみたかった。
 学校の草創期。その頃からいる先生たちは当時の校長自ら口説き落とした人。みんな骨がある先生ばかりだった。教師のいいところは、客が常に青春時代であること。学校そのものも生まれたて、恩師もまだ若い頃。気は狂っているかもしれないけれど、どんなにか楽しかったことだろう。付いていければ、の話ではあるけど。
 記念撮影の後一人で帰る。長い迷宮の先に置いたままだった、傘を回収して。