つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

代官山

 なんとなく代官山に来てみた。この街もちゃんと来たことはなかった。というか「下妻物語」レベルの知識しかなかった。
 おしゃれな街だという認識だった。それは間違いではない。しかしそこは東急沿線。普通に住んでいる人がいる。JTの官舎とかがあったりする。原宿みたいに住民からしてスレイブ・オブ・ファッションみたいな感じではない。だけど下北沢みたいにゆるくてもいい感じでもない。しかし。かっこいいカップルはスーパーの袋を持って歩いているし、少しおしゃれなおばちゃんもスーパーの袋を持って歩いている。
 大通りから一歩中に入ったら異常に細い道と急な坂が交錯していてしかも周囲の家がごりごりの木造。植木鉢。空を見上げたら武蔵野の鉄塔のごとくそびえ立つ煙突。どこだここは。楽しすぎる。
 ビルの中にいきなり銭湯があったりするし、ガード下にはバラックではない木造家屋が普通に建っていて洗濯物が干してあるし、道もいい感じに壊れてるし。食べ物屋もパティスリーもたくさんある。ここまで街萌えのツボを押されまくることは滅多にない。僕が何かクリエイティブな仕事をしていたら「ここに住む必要があるのです」くらいのことを言って引っ越したのではないだろうか。