つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

嵐がくるよ、そして行ってしまう

 午後同僚とすれ違ったときに、元同居人に内定を出したという話をされた。せっかくだからうちに来てほしいけれど、いきなり「内定が出たらしいじゃん」という話をするのも不自然だろう。折を見て様子を見てくれないか、と。その頃にはすでに元同居人から、内定もらった旨のメールが来ている。
 家に帰った。バレンタインのお礼に送った手紙の返事が来ていた。愛情ではないことは知っているけれど、愛情に満ちた手紙。嫌がらせじゃないことも知っているけれど、嫌がらせか。
 着替えて外に出た。自転車でクリーニング屋に行く。
 信号待ちで止まった。熱いものを口いっぱいに入れて、やけどしないように口の中で転がしているときのような気分。待っている間は信号を見ている。上を向いて涙の元を転がしている。さっさと削れないかなと思いながら。さっさと乾かないかなと思いながら。
 クリーニングを回収して、昔の家の前を通り過ぎたところで、ふと思い出して元同居人に電話。内定おめでとうから始まった電話は当然のように自分の愚痴になり、他人の話にまで飛び火する。自転車を押しながら、最初は不忍池の周りを歩いていたつもりが気がつくと秋葉原まで歩いてきていた。
 元同居人には悪いけれど、少しだけ気分が晴れたのでてんやで天丼をやけ食い。やけ食いと言っても並なので気分だけ。コージーコーナーにも寄って、レアチーズケーキを買って家でやけ食い。やけ食いと言ってもちゃんと皿に載せ、紅茶も入れ、フォークで食べたので気分だけ。
 大分穏やかな気分になったところで、メールを書く。では、またいつか。シンプルな終わりの言葉。