つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

雲はまるで燃えるような紫

 朝家を出るとき、二台あるエレベーターの内、鏡がある方に乗った。鏡を見ると、鼻毛がびっくりするほど出ていた。思わず鼻に手をやると、小指から流れる血が見えた。ああもうダメだとぼやいた。口ずさむ気も起きなかったけれど。
 昼。いつものように男ばかりで昼ごはんを食べながら届いていたメールを見た。
 仕事も家庭も友人関係も大変なので構っている暇がありません。しばらく放っておいてほしいの…。
 嫌いなはずの三点リーダを使われた。今日の店は小鉢がたくさん付く、大手町にしてはおいしい食事を出す店。味覚を総動員して同僚と適当に会話をする。今日の午後は返信内容を考えるのに使って終わりだなと思った。月末最終日はそこそこ忙しいのだけど、どうでもいい。
 仕事を優先する側から優先される側に回った。これは成長なのだろうか?
 咳が止まらないのはやはりストレスなの?と同僚に聞かれて一瞬タイピングが止まる。パソコンの電源を落としたのに、席を立つまでに3秒かかる。その3秒間は傍から見れば黒いモニタを見つめているだけ。確実におかしい。僕みたいな人間でもちゃんとおかしくなるんだ、と思った。ほら。苦笑すらできないくらい。おかしいよ。