つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

代理

 昨日マネージャーのミーティングから戻った上司はこっそり僕らに情報をくれた。まだオフレコですが、近々部署ごと移転することになります。
 数十分後、マネージャーミーティングの議事録が送られてくる。もちろん全ての議論を載せているわけはないが、一メンバーにとっては貴重な情報源。早速読んでみるとオフレコのはずの部署移転がばっちり載っている。ついでに移転日は明日。そして明日の上司は有給休暇。
 朝から業務に追われる。自分の業務を片付けてもチェック業務が舞い込む。パソコンや椅子や段ボール箱が周囲からどんどん無くなっていき、入れ替わりに入ってくる部署の荷物がどんどん流れ込んでくる。濁流の中で資料が作成されるのをじっと待つ。
 最終的に自分がチェックした資料の半分に間違いがあった。僕がチェックした資料と違うものを出力されてしまったりしたせいもあるけれど、だからといって疲労感が消えるわけでもない。こういうのを誇らしいというのか?
 濁流は収まり、僕の席も移転に成功した。上司の端末も設置し終わり、新しい席でボルヴィックを飲む。埃っぽくて少し汗ばんでいて、かすかに熱を帯びていて全身に倦怠感。一番似ているのは、運動会が終わった後。
 もう帰りたかったけれど、向かいの席に座ることになった同期から業務の引継ぎを受ける。話を聞いてもよくわからない。マニュアルの文章は目の表面で反射されているかのように、全然頭まで届かない。週に一回だけの業務で、しかも同期が休んだときの対策。僕がこの業務をやる機会はまずない。
 そういえば辞める同期が挨拶に来たんだった。人の送別会で寝るなと言われた。その通りすぎて返す言葉もない。