つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

それから眠るまで

 遠くに行きたいけれど遠くに行くことができない。自分が今いるところから自分を遠ざけることはできない。阿佐ヶ谷で髪を切り、初めて入ったはなまるうどんでうどんではなくカレーライスを食べる。渋谷でDVDを返却し、一度家に帰ってから四谷へ。飲み会。
 沖縄料理を食べながら楽しく飲んで、後輩を連れて家に帰る。
 途中でベローチェに寄った。トイレに行ったら、男性用のトイレの中から異常に紙を使う音が聞こえる。からからからからとロールが7,8回転する音。異常に潔癖症で紙を何重にもしないと気が済まないのか。公共の場にあるものを勢いよく使わないと気が済まないのか。何にせよたぶん自分とは相容れないであろう価値観について思いを巡らせながらトイレのドアが開くのを待つ。しかし、ドアは開かない。
 何十回目かのロールを回す音の後、恐る恐るドアをノックしてみた。ドアはすぐに開き、中から店員が出て来た。すぐに中に入ってドアを閉める。便器いっぱいに溢れかえったトイレットペーパー。便意を我慢しているときのものではない寒気が、一瞬背中を襲う。
 友達が異動で福岡に行ってしまうという電話がかかってきた。松屋で後輩がカレーを買った。氣志團のPVを見た。風呂に入った。そして眠った。