つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

曇り空に降る

 神田では雪祭り。雪だるまが点々と並んでいる。空は曇り空。ああスキー用品店の街だからスキー場のある街が雪を贈ったのか。そう気付く頃には街を抜けている。
 自転車で九段を抜け、市ヶ谷を通過し、曙橋。出かける前に投げたメールが返ってきたのはラ・ヴィ・ドゥースに入るほんの少し前。日経の朝刊と頭痛の話。クープ・ド・モンド受賞作「バッカス」を食べながら返事を考えていて、味がよくわからない。申し訳ないと思う。申し訳ないことばかりだ。店名は甘い生活バッカスは甘くはない。
 新宿駅の工事現場の障壁は文字で彩られている。障壁の上にはカラーライトが設置されているので、夜は光でも彩られる。それにしても文字ってなぜこんなに目立つのだろう。
 降水確率30%を信じて家を出たのに、空から雪が降り始めた。いやそれは少し嘘。降水確率30%なら、いつもなら雨が降ると断定しているはず。都庁を抜け、ビルの背がだんだん低くなってきたなと思っていたら突然横に壁が現れる。その奥には高い塔。スーパーファミコンの遠近の表示のように、手前の壁が早く、奥のタワーはゆっくり動く。手前の壁はNTT本社。そしてタワーは新宿オペラシティ。今日の目的地。