つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

西荻窪

 今年行かないといけなかった場所に結局あまり行けていない。相当意識しても行けていないのだから、意識しなかったら本当に呼吸と食事くらいしかしないな、僕は。
 散髪が早めに済んだので、約束の時間よりも早く西荻窪に着く。昔住んでいた街の隣駅。昔使っていた乗換駅の隣駅。自転車で一度通り過ぎたことはあるけれど、降り立ったのは今日が初めて。
 住宅地なのか商店街なのか中途半端な町並みがだらだらと続く通り。木造の病院たち。木造の学生寮。ガード下に無理矢理詰め込んだ西友。駅舎は新しくなったばかりと聞くが、このいろんな建物が密集している空間でよくリフォームできたものだと感心する。薄日が差しているような街だ。実際薄日は差していたのだけど。
 松屋と天屋とコージーコーナーがあるから生活はできるな、と最悪な思考を巡らせていたら後輩がやってくる。まず紹介されたのは、日本一使いやすいタオルを超特価で売っている店。いきなりわけがわからない。
 どこからどこまで西荻窪なのかわからないが、西荻窪らしい空間を一周し、最後は駅のこじゃれたパン屋でイートイン。カヌレが売っていたので幸せになる。いい街だ。