つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

日比谷公園・夜

 冬の夜の日比谷公園には、ホームレスも含めてほとんど人がいない。何もせず突っ立っている人、おそらく出会いを求めている人たち、はときどきいるけれど。突然噴水の周りを歩き出す人。「回るんですね」。「丸いから」。
 鶴の池に月と厚生労働省が映り込んできれいだった。水面に映る厚生労働省がこんなにも情緒溢れるものであったことに驚く。野音の周りを歩き、小道を通り、また噴水のところへ。工事中のビルが見える。
 前から気になっていたのだけど、なんで工事中なのにあんなに照明がついているのだろう。少しまたたいて見える。ここから見てもこんなに明るいのだから、工事現場はどんなに明るいことだろう。キス。
 公園を出るとそこは現実の世界。僕たちはそれぞれの家に帰る。