つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

イブの予備日

 予約はしていなかったけれどお目当ての店には何とか入れて神田で飲み。関西風のおでんや白いご飯を食べる。隣の人は遠くを見ていた。「今店員さん、床に落ちた魚を網の上に戻したけどいいのかなーと思って」。
 東京ミレナリオを見に行こうと宣言され、神田を出てまた会社の方へ歩く。OAZOを通り抜けて会場へ。でもまだやっていなかった。時間が遅かったからかもしれない。
 木々はライトアップされていてそこそこきれい。そのまま有楽町まで歩く。カラオケ屋もいっぱいで、どうしましょうかね。どこか行きたいところありますか、と聞く。
 この質問はするのもされるのも嫌いだ。互いの主体性のなさをアピールし合う、甘えしかない質問。ああでも言っちゃうのねこの人は、と自分で自分に見切りをつける。
 「ここ」と彼女は地図の一点を指差した。指の先には日比谷公園。「だめ?」と微笑まれる。現在地は銀座。時刻は午後10時半。
 踏みっぱなしだった地雷から足を離す音が聞こえる。