つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

「皆さんとは一線を引いた存在になりますが」

 鼻水をすすりながら会社に行き、いつものように軽く挨拶をして席に着く。今日は向かいの人の送別会の日。本名にちなんで「エロ」と呼ばれるその人は今日も面白い。その人の後任者がいじめ、僕が追い討ちをかけ、その構図を上司が嘲笑するという素敵なトライアングルも今日でおしまい。
 例え一緒に遊ぶことがあっても全く同じ立場でというわけにはいかなくなるのがかなしい、という意味を込めた挨拶の言葉。いつもやかましくすぐだまされる向かいの人は最後まで墓穴を掘る。失笑の中渡される黄色いカラーとピンポン菊と彼岸花の束。