つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

かおろんの読み

 昨日ガン気味の父と電話した。とりあえず1泊2日で検査入院することになったらしい。入院なんて初めてだよ、とぼやく父を一生懸命励ます。一度私も入院したことがあるがなかなか面白い経験だった。その年でなお未知の体験ができるのだから貴重な機会といってよい。大体年寄りのくせに入院経験の一つもないのはかっこいいことでも何でもない。それどころか年相応の常識もない・人の痛みがわからない等と非難されてもおかしくないのだから、必要な社会勉強だと認識すべき。入院の日程が決まらないと言うが、優先順位の高いものは全部やらないといけないことばかりなのだからぐだぐだ言わずに優先順位通りにこなせばよい。それだけびくついていればどうせ長生きする。安心した方がいい。できはしないと思うが。
 上司が屋久島から帰ってきた上に新メンバー加入によって仕事が終わるのが早い。ずいぶん楽になりましたね、と言いはするが複雑な気分です。自分にしかできない仕事がなくなっていくのはやはり寂しいものですね。我ながら狭量だと思いますけど。
 以上のコメントに嘘はないけれど、寂しいだけなら複雑な気分じゃない。父の言うとおり、この世に代わりの利かない人間などいない。それなら最初から柔軟に代替可能な体制を作っておく方が組織のためというもの。ダーツにビーチにバカに恋にとスクールみたいな僕の部署。会社全体が緊迫していると仮定すれば、今が一番楽しい瞬間だという結論が出る。
 苦笑。組織のため、か。最後の瞬間まで傍観者でいるためには、組織のためになる人間であると思わせ続けないといけないのが切ないね。給料をもらえなくなるわけにはいかないのも、ね。