つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

ドメスティックブックシェルフ

 扇風機を買ったから棚をどかさないといけない。長く住むほど収納が減っていく僕の家。代わりに高さ1メートル幅1メートルの扇風機。小さい扇風機を買おうと土曜日までは思っていたのに。大きな扇風機の羽根がゆっくり動く光景が、あんなに気持ち良さそうだとは思っていなかったものだから。スイッチをひねると、飛行機のような音を立てて部屋を風が吹き抜ける。これ冬はどうするんだ、と一瞬思った。でもいいの、どうせ今以外の時間は永遠に来ない。
 スペースを作るために本棚の本を全部床に出し、本棚をかついで30センチ動かす。そして本を元に戻す。本はまだ入りきれていないのに本棚はあふれかえり、僕は汗だくになった。扇風機を回しながら窓を開けて、タバコ。