つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

「すごい消防車」

 夜の街に自転車で滑り出すその前に、松屋でハヤシライスを食べよう。食券を差し出すと店員は平たい皿に豚めしを盛り、その上にデミグラスだか何だかわからないソースをかける。うすうす思っていた通りの作り方。でも普通は牛丼でしかやらないもんなんじゃないかなあ。ハヤシライスは牛肉とか思ってる僕の頭が古いんでしょうかね。なんてことを思っていたら自分の頭が古いことを示すエピソードが泡のように消えては浮かんだのでかなしくなった。心を無にして食べることに専念しよう。ハヤシライスは360円で豚めしは290円なのでこのトマト風味の謎のソース及び福神漬け状のものは70円というわけですね。
 隣には福助の社長風の男が座り、目の前では店員が巨大なビニール袋を開封して謎のソースをどぼどぼと鍋に注ぐ。目を見張るメガネの男。その視線はそのままその謎のソースを豚めしにかけて食べている僕に注がれる。穴が開くほど見つめられてとても恥ずかしかった。なんで僕を見るんだろ。
 松屋を出てふと気がつくとメールが。東大病院が燃えているらしい。