つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

ジョゼと虎と魚たち

 お勧めしない、と友人がわざわざ教えてくれたからフィッシュマックディッパーを食べてみる。秋葉原マクドナルド。春だからか、いつもより挙動不審の人が多い。食べながら5分で田辺聖子の原作を読み終える。ディッパーはまずい。というより、何なのかよくわからない。
 19時の回に行ったらとても空いていた。あたたかくて眠くなる。けれど「下妻物語」と「ドラムライン」のCMで目が覚めた。やはり田舎はいいねー。やはり一糸乱れぬ集団行動はいいねー。幸せな僕。そして本編が始まる。
 池脇千鶴を特別かわいいと思ったことはなくて、妻夫木聡を特別にかっこいいと思ったこともなくて。だから却ってよかったのかもしれない。映画館を出た途端、普通に聞いたときは何の興味も抱かなかった主題歌「ハイウェイ」を買うためにタワーレコードに向かう。こんなのは「オペラ座の怪人」を見た後にピカデリーのHMVに走って以来のことだ。教養ある人なら「というかそういうレベルかよ」と一笑に付すであろうことを、たぶん僕は言っている。でもよかった。ダメだ。