つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

血が止まらないみたいに

 風邪が治らない。
 起きてすぐシャワーを浴び、野菜の雑炊(乾燥ごはんと乾燥野菜)と野菜ジュースを摂る。少し寒いけれど、それもまたすがすがしい朝。しかし会社に行った途端気分が悪くなる。本当は会社が嫌いなんじゃないか。嫌いなのにいい職場だと思い込もうとするから、会社に来た途端こんなに吐き気がするんじゃないか。そんな疑問が頭をよぎった。この手の疑いは完全に消すことはできない。オセロほど気合が入っているわけではないが、僕にだって猜疑心くらいある。でも結果としては大丈夫。それどころじゃなかった。
 吐き気と下痢が同時に襲ってきたらどうしようか、などと考えて愚かな小学生は若い脳細胞を無駄遣いしていたわけであるが、愚かな大人はとりあえず便器に座る。じょーという音。小の方と区別がつかない。頭痛がする。手早く尻を拭いたら今度は吐く方を。生命の危機に瀕しないレベルでの最悪の体調業界において、今僕は間違いなく一つの頂点に立っている。このまま死にたいという思いとこのままじゃ死にたくないという思いの交差する瞬間。しかし3秒後には立ち上がり。手を洗い、うがいをし、手を乾かし、ネクタイも直して。