つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

国会図書館

 電光掲示板に次々と到着が表示される。天井はとても高い。整然と並んだチェアに腰掛けて、僕が頼んだ本が届くのを待つ。まるで空港だ。
 初めて来た国立国会図書館。国立とか王立とかいう響きに弱い。権威的なのはいいことだ。直接関係のない限りは。
 立ち並ぶ堅牢な柱。国民が死に絶えてもこの建物は残るのではないかと思う。その光景を想像しながら読書。マザー2の攻略本。ファイブスターストーリーの新装版2巻。句集をいくつか。時間はかかるけれど、ここ漫画は読み放題だし、市場ですぐ絶版になっちゃう攻略本等も揃っている。噂に聞くトンでもエロ小説だって。とても借りれはしないけれど。ああ素敵な昼下がり。閲覧室はハレーションを起こしたように明るく静かだ。
 昼食を食堂で摂ってみる。玉子丼と豚汁。豚汁の中には豆腐に油揚げ、大根、人参、豚肉、白菜。玉子丼はともかく豚汁は好き。手作りかつ大量生産のものにも弱い。その原型は給食が、ひいては学校が好きだったことにあるように思える。
 コーヒーをすすりつつノートにメモ。高校生でも教師に引率された図書委員なら入館できるらしかった。引率してもらえばよかったと今にして思う定員外図書委員だった僕。
 外に出ると蝉の声。これだけの音に建物が包まれていることに、館内にいたときは気づかなかった。