つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

神田の地下の居酒屋で

 刺身がとてもおいしい。でも盛り付けが下手。舟盛りの刺身には海草や小枝がたくさんあしらわれていて、でも下手。初めて作った家庭の御節のよう。これが知人の料理なら深いかなしみに包まれるところだけれど、外食のいいところは金の関係でしかないところ。意気を汲んであげなくていいからただ微笑ましいだけ。それはつまり、おいしさも変わらないということ。
 舞茸の天麩羅は下手。大きすぎる。衣が厚すぎる。どろっとしている。これ、油の温度が低かっただけじゃないですよね。でも舞茸だからおいしいなあ。ジャンルとして天麩羅なのかアメリカンドッグなのかはわからないけれど、おいしいよ。
 おいしくご飯を食べながら雑談。畳に太い柱と梁。母方の祖父の家に似ているなあ。客もおじいちゃんばかりだし。僕が幼児だった頃のおじいちゃん、くらいの。