つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

懐かしい友達とすれ違い

 Book1stに向かって歩いていたら友達とすれ違った。中学から大学まで同じだった友達と出くわしてしまうと一瞬何と呼んでいいか困ることがある。でも今日はちゃんと呼び止めることができた。
 彼は今、噴水にはまっているらしい。噴水業界では別府は熱い街だそうで、百畳敷の温泉があることと夕暮れのラクテンチがほとんどダンジョンであって怖いことくらいしか別府についての記憶を持たない僕も興味深く噴水話に聞き入った。
 そもそも彼が噴水に興味を持ったのは日比谷公園の鶴の噴水が原因だった。翼を広げ、天を仰いだ鶴の嘴から吹き出る水流。優美と言えば優美であり、間抜けと言えば間抜けな噴水である。僕も去年の末に見た記憶がある。しかし当初の計画では、この噴水は「がま仙人」の噴水になる予定であったという。
 様々な文献に「がま仙人」の噴水が計画変更により鶴の噴水になったことは記されている。でもなぜ計画変更が行われたかはどの文献にも記されていない。
 というか「がま仙人」って何だ。何をどう計画変更したらそれが鶴になる。熱く語る彼と一緒に僕もヒートアップ。
 彼はまた昔の新聞についても語っていた。正月の新聞を読むと、全国各地のめでたいニュースが載っていたという。その片隅に「本郷で殺人事件」とのベタ記事。「しかしめでたくないので詳細は後日」。そして翌日の新聞では紙面を大きく割いて大特集。ライブドアニッポン放送買収が話題になっている昨今、メディアのあり方について深く考えさせられる話だ。