つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

1年の終わりに

 ドコモショップは無料で充電してくれるというので、充電が完了するまでの間街を散歩。しかし心許ない。どうやら僕も携帯がないと心配になるタイプの人間らしいね、と苦笑。暗記している電話番号はほとんどないし、公衆電話の場所も知らない。財布の中に10円玉があるかどうかも把握していない。とっさに電話をかけることはたぶんできないだろう。もちろんこの1年、とっさに電話をかけたことなんてなかったけど。
 雨上がりの地面はきれいだ。長崎の地面は本当に面白い。路面電車の線路は想像以上に道路に変化をつけているし、歩道は長崎旅博覧会のせいで偏執的なまでに整備されたので基本的にきれい。そこに車道の整備の良し悪しが絡む。更に東京と違い、土砂がアスファルトに運ばれてきていることもある。子供の頃、地面ばかり見て歩いていたのも今にして思えば当然のことだった。車道の細かいひびや路肩に生えた小さな草が本当にいとおしい。
 携帯を受け取り、長崎のベローチェで本を読みながら時間を過ごす。平和な大晦日
 紅白歌合戦を最初から最後まで見る。妹は彼氏とデートに出かける。やる気無さそうに電話を受ける妹の後ろで、父母が彼氏に難癖をつけている。単に善良で真面目でちょっと直情的なだけだろうに。あなた方の息子に比べればよほどマシなんじゃないですかねえ。少しは男心をわかってやりなよ。適当な弁護をしてあげる僕。
 紅白が終わったら行く年来る年を注視する力など残っていない。所在無く居間をうろうろしていたら年が明けた。おやすみなさい。