つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

地鶏や 五右衛門

 結局19時の待ち合わせまでほとんど寝て過ごした。電車に乗って品川駅に向かう。父と父の部下と一緒にご飯。僕はよくわからないシチュエーションが好きだからあえてコメントしないだけだということを父はわかっているのか、時々不安になる。
 ウィング高輪、ということは品川プリンスホテルの付属施設のようなもので取り立てておいしくもなければ観光客から文句が出るほどまずくもない。そんな先入観。しかし父の部下がおいしいと言っていたその店は、本当においしかった。柔らかい鶏レバーと柔らかいササミ梅肉添えに目を見張った。絶妙の火入れに生焼けとレアの違いを思い知る。お勧めのぼんじりもおいしい。かりっとした皮とジューシーな脂身。皮と正肉、それも飛び切りおいしい奴のいいとこ取りをしたような味だ。親子丼がこれまたおいしくて。
 仕事の話には口を挟みづらいけれど内容は漠然とわかるから、取り残された気分にならず食べることに専念できる。いや。少し違うか。いい人なんだな。この部下っていう方は。
 次に会うのは(父の)葬式のときですかね、と部下の方から別れの挨拶。こんな父で申し訳ありませんがそれまでよろしくお願いします、と僕も挨拶。