つらぬくような軽いいたみ

毎日は書くことができない日記

東京都美術館

 特にやることもないので常識を身につけるためにフランドル絵画を見に行く。上野公園には修学旅行生がいっぱいいた。ここにはいくつの名札や膝下スカートがいるのだろうと思うと気が遠くなる。暑いせいか。あ。営業さん2人目発見。
 天井が高くてテーブル間隔が狭くてみんな上品な精養軒でチャップスイを食べる。考え事をしていたらいつの間にか食べ終わっていた。ご飯が少しべちゃっとしていたけれど消化にはいいのかもしれない。隣の席の人はずっと英語の勉強をしている。前の席のおじいさんはふらつくけれど器用なナイフさばきでカツレツを食べている。僕もコーヒー飲みたい。だけど貧乏。
 美術館が仮につまらなかったとしても美術館に来ている人を見るのが楽しいから何も問題はない。絵と人を眺め回しながらゆっくり歩く。あまりゆっくり歩くと足腰も立たないくらい疲れるから、できる限り疲れないように。ただ1つの問題はフェルメール。驚くほど素材感の違う床。紙。緞帳。平凡なのに意表を突かれた気にさせる構図。思わず下の階にあったニコラウス・クニュップアーさんとやらの作品と見比べに走ってしまう。少し走るのも足の疲れにはよい。いや、本当に走ったわけではないけど。